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zoom RSS 平野遼「本物の光」画家の箴言名言(5)

<<   作成日時 : 2011/12/03 19:24   >>

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「闇を通過しない光は本物の光ではない」(平野遼)

私が初めて絵を買ったのが平野遼のデッサンでした。
画家とコレクター「平野遼」

     ■平野遼デッサン水彩
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鉛筆デッサンに淡い水彩を施した絵で、モチーフは母親が向こうから走ってくる子供を抱き上げようとする姿に見えます。

それは素早く一瞬をとらえたクロッキーで詳細は描かれていません。ただその生き生きとした線描から母子の情感が伝わってきて、妙に心に惹かれて買いました。

なぜ自分がこの絵を買ったのかは何年か後に気づくのですが、私の絵画購入体験記はまたの機会に譲り、上記に掲げた平野の言葉の意味をたずねて見ましょう。絵画の見方(2)「自分のこととして見る」

平野遼は具象では人物画を得意とし、油絵だけでなく水彩も良く描き、モロッコに取材した人物デッサンやドライポイントの銅版画にも秀作があります。そしてもう一つ、抽象画こそが平野遼の真骨頂です。

     ■平野遼「自像」1986年作
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「闇を通過しない光は本物の光ではない」

平野遼の抽象画は、まるでこの言葉を具現化したかのようで、画面の闇の中に閃光がうごめいています。

     ■平野遼「遠い祭」1990年作
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聖書の創世記に、はじめに「光あれ」という言葉が記されていますが、キリスト教絵画を描いた画家たちは、光を表現するときに、常に彼らの神が発した最初のこの言葉が意識のどこかに付きまとっていたかもしれません。

光は、神の創造や神聖なもの、そして希望や喜びや暖かさといったポジティブな波動の象徴です。

一方、闇を光と対峙させた場合、闇はネガティブな象徴となります。

闇は光を生み出す前に世界を支配していました。言い換えれば闇は光の温床だったのです。ゆえに最初から闇を排除して光を知るには至らないのです。

画家が光を描くにあたっても闇(陰)は欠かせない同伴者です。レンブラントしかり、印象派のモネしかり。

     ■平野遼「漁夫たち−A ナザレにて」1988年作
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平野遼は「道教」に傾倒し、森羅万象や人間(人生)を深く見つめました。

自然や私たちの人生はけっしてやさしく楽しいことだけではありません。天変地異は時に恐ろしい牙をむいて人間を死に追いやったり家族を引き裂いたりします。そして人生もまた苦難を避けては生きてゆけません。

しかし、いわば「闇」に象徴された苦難から目をそらしてばかりでは、「光」である本当の希望やよろこびは分からないものです。

春の暖かさは冬の寒さに凍えてみてはじめてそれがよろこびとなります。秋風は夏の蒸し暑さを体験してこそ爽やかさとして味わうことが出来ます。

苦難を越えた希望は深くゆるぎがありません。

苦難という闇を歓迎し受け入れてみてこそ、希望という光の本質が見えてきます。

貴方がもし闇の中に居るとしたら、平野遼がそうしたように闇を凝視してみるのです。闇から逃げようとすれば闇はまるで悪夢のように追いかけてきます。闇を受け入れるしか道は無いのです。

すると、気づかされるものがあります。

たとえば台風や火山の噴火は恐ろしくもありながら、そこには厳格な美があるのと同じように、人生における苦難もまたそれ自体が美しく愛に包まれていることに気づくはずです。そこから本当の光が見えてきます。

人生の闇を凝視し、闇と友達になることで、気が付けば、人生はいつも光に包まれていることでしょう。
キリスト磔刑図

「闇を通過しない光は本物の光ではない」

画家とコレクター「平野遼」

カタルシス体験2/鴨居玲展「酔っぱらい」」

カラヴァッジョとヴェントローネ「聖と俗」

画家の箴言
(1)棟方志功
(2)アンリ・マティス「デッサン・精神的光」
(3)ポール・セザンヌ「修行僧のごとく」
(4)パウル・クレー「嘘の無い絵画」
(6)パブロ・ピカソ「虚構の中の真実」
(7)高山辰雄「いのちに触れた筆」
(8)パブロ・ピカソ箱根彫刻の森美術館から
(9)フィンセント・ファン・ゴッホ「画家の生き様」

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コメント(2件)

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 はじめまして。福岡県北九州市在住の中島ラモスと申します。

 さきほど、北九州市立美術館は行き、今回のコレクションに特集展示である、平野遼の作品を観てきました。
 所蔵品ですので、今までに全て観た事はあるんですが、こうして一度に観れるのは、なかなか壮観ですな。とくに『漁夫たち-A ナザレにて』が好きなのですが、こちらにも載っていて嬉しく思いました。
中島ラモス
2012/04/22 12:54
中島ラモスさん、コメントありがとうございます。北九州市立美術館は平野遼の作品が最も数多くコレクションされている美術館ですね。機会があれば私も見に行きたいと思います。そして情報を発信してゆきたいと思っています。今後もよろしくお願いします。
RYOTA
2012/04/22 16:31

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