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zoom RSS 画家とコレクター「平野遼」

<<   作成日時 : 2012/04/18 21:21   >>

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平野遼という画家の個展を初めて見たのは1990年ころだったろうか。画家の箴言(5)平野遼「本物の光」

当時、絵画の販売にたずさわってまだ駆け出しだった私が、この独特なそれとわかる画風を築き上げた芸術家にお目にかかる機会を得たのは、かつて銀座2丁目にあったセントラル美術館で行われた個展だった。

美術館といっても貸会場で、取引先の画廊が平野遼の個展を企画していて、そのオープニングに招待されたときのことだ。

平野遼は当時63歳で、一見とっつきにくくどちらかと言えばコワモテの印象である。作品は具象と抽象の両方をよくこなし、聞けば市場が求める具象画より抽象画の方を描きたいという意欲があったようだ。

このときの個展は抽象画中心の構成で、画家にとっても生涯で一番といってよいほどの大きな個展だったらしい。とにかく力の入り様を感じる。
画像


ここで、とても感動する出来事があった。

この画家の絵を数十枚もコレクションしているというコレクターが来場されたと聞いて、平野遼は玄関に出迎えに行った。コレクターはたしか医者のようで歳の程は画家とそれほど変わらない。むしろ画家の方が上に見えるが二人は画廊を通して長い付き合いだ。

このとき平野遼は、「先生、これを見てください」とコレクターの手を曳くようにして見せたい絵のところまで連れて行ったのである。

その姿は、まだ学校に上がる前の幼い子供が友達や親に対して、「どうだい、こんなにいい絵が出来たんだ。すごいだろう。」とまるで無邪気に自慢しているような姿だった。

そこには画家然とした姿はなく、奢りのかけらもない。どこか超然とした平野の画風とこの本人の行為とのギャップは面白くさえあった。

そして「ただ見せたくてしょうがなかった」そんな思いから生まれた衝動的な行動だ。コレクターは微笑みながらその絵に見入っていた。

一人の画家とその画家の絵を買い続けてきた者同士の間に結ばれた糸が熱く震えていた時間である。


画家にとって自分の絵を理解してくれる人は嬉しい存在である。その中でも、お金を出して買ってくれる人こそが、ある意味で本当の理解者だ。

「私はあなたの絵を理解してとても感動しています」という言葉を何度いただくよりも、一枚の絵を買ってもらうことのほうが「自分の絵を愛している」という揺るぎのない証明である。身銭を切って絵を買ってくれることは、どんな権威のある評論家の褒め言葉よりも心に迫る嬉しさがあるに違いない。

画家とコレクターはもしお互いを知らなかったとしても魂において結ばれているのだ。時代を超えて。

二人の姿に触発されて、お金のなかった私も初めて絵を買ってしまった。7万円の小さなデッサン画を。


もしかして、惚れた女よりも惚れた絵の方が永遠なのかもしれない。絵はうるさいこと言わないし・・・・。

画家の箴言(5)平野遼「本物の光」
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
いつも拝見しています。
『青春の闇』を読んで衝撃を受けコレクターになりました。
九州のマスダ画廊様に無理を言って譲っていただきました。
こちらに掲載されているコメントを平野遼のページにも掲載しました。
http://www.geocities.jp/art_cafe_gallery/index.html
平野遼関連の書籍も残り2冊を入手できれば完結です。
・地底の宮殿
・青い雪どけ
これからも貴重な情報を発信して下さい。
宜しくお願い致します。
平野遼に導かれし者
2013/05/02 23:29
コメントありがとうございます。
コレクターの方からは学ぶことが多いです。
常に学びながらこのブログも書いていこうと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
RYOTA
2013/05/02 23:47

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