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zoom RSS キトラ古墳壁画「四神図」古代絵師の力量

<<   作成日時 : 2014/05/11 23:28   >>

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2014年5月9日(金)午前、東京国立博物館(トーハク)で開催している「キトラ古墳壁画展」を観ようと行ってみたのだが、建物の外に作られていた300メートルの列に圧倒され諦めた。

結局その日は「栄西と建仁寺」を見ることにし、キトラは図録だけを求めた。「栄西(ようさい)と建仁寺(けんにんじ)」の俵屋宗達の国宝「風神雷神図屏風」には感動した。

キトラ古墳は直径14メートルと古墳としてはそれほど大きくない。奈良県の明日香村に位置し、7世紀から8世紀にかけて作られたらしい。1983年の調査によって壁画が確認され全国的に注目を集めた。

今回のトーハクでの展示は期間が短いこともあってこんな長蛇の列ができたのだろう。それにしても日本人の文化熱は高い。のか。

ここに掲載する画像は、壁から剥された四神の各壁画と同時に、赤外線撮影で浮かび上がった像から象った線描の図を並べたい。

壁画に描かれた四神は、北が玄武(げんぶ)、東が青龍(せいりゅう)、南が朱雀(すざく)、西が白虎(びやっこ)という方位の守りをつかさどる神獣が描かれている。

古墳は王族の墓だが、なぜこうした絵を墓の中に描いたかと言えば、「辟邪」つまり描かれた絵によって霊的に悪いものを寄せ付けず死者の魂を永遠に守るためとでも言ったらよいだろうか。

東洋の絵画には、鑑賞目的だけではなく「辟邪」そして「招福」の意味合いを求めて描かれ飾られたものが多い。韓国の朝鮮時代(1392〜1897)に「辟邪招福」の願いのもとに描かれ、王侯貴族だけでなく民衆にまで広まったものが「民画」である。朝鮮民画(4)「虎図」

四神は陰陽五行説からきている。中国から朝鮮そして日本まで伝来した思想だ。ともあれ、まずは画像をご覧あれ。(少しコントラストを強めている)

■キトラ古墳壁画「朱雀(すざく)」南側
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■キトラ古墳壁画「白虎(びゃっこ)」西側
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■キトラ古墳壁画「玄武(げんぶ)」北側
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■キトラ古墳壁画「青龍(せいりゅう)」東側
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描かれた四神図はいずれも見事である。その生き生きとした造形美と線描の優美さと力強さには息をのむ。まさに1300年の時を超えてよみがえり、かのトーハクに参上したのである。

絵師の名が残された時代ではないようだが、おそらく日本人ではなく、統一新羅時代の高句麗人、つまり渡来人であろう。

※本場の迫力ある「四神図」が掲載されています。クリックして是非見比べてください。
高句麗古墳群の壁画「四神図」「蓮花図」


私は1999年9月に韓国の重鎮画家たち10名とともに北朝鮮を訪問したことがある。

その時、画家たちと一緒に江西(カンソ)古墳という古墳の中に入り壁画を直接見る機会を得た。湿度管理のためのガラス越しだったが、低い姿勢で中に入って観た極彩色の壁画の数々は一つ一つが神秘に思えた。

日本のキトラ古墳や高松塚古墳の四神とほとんど同じ造形でさらに時代をさかのぼる。キトラのものの原型と言えるだろう。

平山郁夫も壁画研究と保存のためにこの江西古墳を訪れている。平山郁夫・金興洙二人展回想ーKIM SOU死去

北朝鮮のあたりは7世紀中盤まで(〜西暦676年)は高句麗という国だった。

中国東北部に同じような四神が描かれた古墳がいくつもあるらしく、その一帯はその昔高句麗の領土であった。

このように中国・韓国(朝鮮)・日本の東洋三国はとても深い文化の根を共有している。民族は多様だが同じ東洋人としての血も近い。いわば3兄弟である。

私が日本人として誇らしく思うのは、古墳壁画などに関する学術研究や保存修復の技術は群を抜いていることだ。そして、中国宋代の水墨画、韓国高麗時代の仏画や青磁と並んで、日本も琳派や浮世絵などの美術において世界に影響を与えるほどの独特な花を咲かせてきた。

しかし、かつての遣隋使・遣唐使・朝鮮通信使など、日本は宗教・芸術・学問などの文化的な種を大陸と半島からもらってそれを育ててきた。それに付随してたくさんの人的交流があった。

侵略というネガティブな形で得た文化の種もあるが。NHK日曜美術館「15代沈壽官」

昨今日本が抱えている中国や韓国との不和は、悠久の歴史から見ればとるに足らないことかもしれない。現代の政治というものは互いに自国の利益や信念だけをもって語り行動するところに問題がある。

トーハクに展示されたキトラ古墳壁画は、そんな現代人の不和を尻目に、訪れた美術愛好家たちを温かく迎えてくれたに違いない。


■キトラl古墳壁画天井「天文図」
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※日像の金箔の日輪の中には「三本足の烏」が描かれていた可能性があるらしい。「三足烏」は高句麗を象徴する神鳥であり、サッカー日本代表のマークでもある。


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上図は、陰陽五行と四神を配置したものだが、中央の神獣は「黄龍」または「麒麟」が描かれるそうである。

高句麗古墳群の壁画「四神図」「蓮花図」
←黄龍の天井画が掲載されています。

「ラスコー展」洞窟壁画に見る芸術の本質



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