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zoom RSS ボストン美術館展「ジャポニスム」モネとゴッホが惚れた日本美術

<<   作成日時 : 2014/08/02 18:27   >>

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ジャポニスムは、19世紀中後半に日本美術の独創性をもってフランスをはじめ西洋美術を席巻した世界的なムーブメントであった。ウィキによれば「ジャポニスムは流行にとどまらず、それ以降1世紀近く続いた世界的な芸術運動の発端となった」ほど。

世田谷美術館を皮切りにボストン美術館「華麗なるジャポニスム展」印象派を魅了した日本の美が開催された。

2014年6月28日〜9月15日/世田谷美術館
2014年9月30日〜11月30日/京都市美術館
2015年1月2日〜5月10日/名古屋ボストン美術館

ボストン美術館は浮世絵をはじめ日本美術と印象派作品のコレクションが多い。そのボストン美術館の所蔵作品のみで構成され、絵画から工芸品まで多様な展示と、日本美術が西洋美術にもたらしたジャポニズムを多視点から解説し紹介している。

多少こじつけではないか思えるところもないではないが面白い。

絵画の見方(3)「美術館での鑑賞のしかた」
絵画の見方(1)「主観的鑑賞」

●浮世絵の衝撃

英語ではJaponismジャポニズム、フランス語でJaponismeジャポニスムだが、最初はジャポネズリー(日本趣味)と呼ばれ、日本の浮世絵版画などを収集するところから始まった。

当時、日本の輸出産業の花形は有田や伊万里などの陶磁器であった。浮世絵版画はその包み紙として使われ、それを見たヨーロッパの人々が腰を抜かした。15代沈寿官

特に、天才絵師である北斎や広重、そして歌麿などが活躍した江戸後期の浮世絵は人々を魅了する力に溢れている。しかも西洋美術では見たこともない大胆かつ斬新な構図や色彩の鮮やかさやなど。浮世絵版画はフランス印象派の画家たちに技法的にも影響を与えジャポニスムへと発展した。

自然と共存し自然の息遣いを感じ取ろうとする東洋の人々。東洋人たる日本の芸術表現は、自然の光をそのままキャンバスに描き出そうとしたモネやピサロをはじめとする印象派の画家たちの共感を得たのだ。

●モネ「ラ・ジャポネーズ」

「華麗なるジャポニズム展」の目玉であるモネの「ラ・ジャポネーズ」は、ボストン美術館が一年かけて修復した後、今回の世田谷美術館が最初の一般公開となった。

■クロード・モネ「ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)」1876年
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「こんなデカイ絵だったのか」
目の前に立ってみて初めて知った。

等身大の人物画はそれ自体に迫力があるが、さらに日本趣味の真紅の着物を着てポーズを取って笑顔を振りまく金髪の婦人(カミーユ・モネ)は、この世のものとも思えない異様さがある。言い方を換えれば「趣味が悪い」。

モネが何度も描き直したという背景の団扇の配列は、一見ランダムに置かれたようだが画面に生き生きとしたリズムを奏でて小気味よい。そして何よりも私の目を惹いたのは、ボリューム感に満ちた「刀を抜こうとする武士の刺繍」だった。

油彩で描かれている着物の刺繍部分の金糸に当たった光が、際立った存在感を醸して目に飛び込んできた。こうしたところは印刷や画像では見えない。本物を見る以外にはまったくわからない。

「光の描写は印象派の真骨頂ではないか」
美術館の照明に映えている油絵の具で描かれた刺繍を見ながらそんな思いが浮かんできた。

迫力だけではない。繊細な描写と緻密な構図と色の調和は、最初受けた異様な印象を緩和して、絵画全体をだんだんと目に馴染ませる。最初、「趣味が悪い」と言っておきながら、結局は「さすがモネ」と唸るのだった。

ここでの紹介は省くが、「日本趣味」といった括りではなくいわゆる「絵画表現」としてモネが浮世絵から影響を受けたのは、特に構図である。浮世絵から影響を受けた構図による風景画はたくさん描いている。

「モネに取って代れるか」車一萬・中国絵画市場への挑戦


●ゴッホ「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」1889年

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(この画像は実物の色合いとはだいぶ違っています)

ゴッホは浮世絵版画を油絵で模写した作品を残している。他の印象派の画家たちと同じように浮世絵を買い求めもしたし、自らの絵の背景に浮世絵を数多く登場させた。

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ゴッホの「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」は背景の壁紙に菊のような花を描いているが、これは国貞と広重の合作「当盛十花撰夏菊」という浮世絵版画kからの影響と見られている。

■歌川国貞・歌川広重「当盛十花撰夏菊」
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夏の菊とは花火のこと。花火を菊の花に見立てて(菊を花火に見立てて)描くとは、なんと粋なことか!

ゴッホが人物画の背景にある壁紙として描いた花だが、実際にこんな壁紙がモデルの背後にあったのかどうかはわからない。ただ、装飾的な菊花の壁紙は人物と調和して、画面に活気を与えている。

ゴッホはこのモチーフをよほど気に入ったのか、同じものを5点制作している。でも実験という感じはしない。ボストン美術館所蔵のルーラン夫人は少し下方を向いてどこか物憂げな雰囲気もある。夫人の紐(ゆりかご)を持ったごつい手と太った体は母性を感じさせる。見ているうちに湧き上がる想いは「ゴッホの絵はいつも心情的だ」ということ。

■クレラー・ミュラー美術館所蔵
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■メトロポリタン美術館所蔵
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■ゴッホ美術館所蔵
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■シカゴ美術館所蔵
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■ボストン美術館所蔵
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描かれた5点からは「厳格さ」や「憂慮」などさまざまな表情を見て取れるが、ボストン美術館所蔵のルーラン夫人の表情がいちばんやさしい。

この絵で特徴的な浮世絵からの影響は、平面的に塗られた人物を縁取る太り輪郭線である。短い期間に数多くの作品点数を残しているゴッホにとって、輪郭線は存在感を持たせて素早く描くために大いに役立った。

この輪郭線はゴッホやゴーギャンなどの後期印象派以降の西洋絵画ではよく使われている。

フィンセント・ファン・ゴッホ「種をまく人」

画家の箴言名言(9)ゴッホ「燃える魂の声に従った人生」


ところで久々に世田谷美術館に来て見た。ここは広々としたうえ綺麗に整備された砧公園の一角にあり、とても気持ちがいい。内井昭蔵が設計した建物も周りの自然を生かし、モダンクラシックな装いがあり落ち着く。

まだという人は一度訪れてみたらいい。


国立西洋美術館「常設展15選」

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