わくわくアート情報/絵画の見方・買い方

アクセスカウンタ

ポチっと⇒人気ブログランキングへ もひとつ⇒にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ

zoom RSS ブルガリ展「アート オブ ブルガリ」デザインと芸術

<<   作成日時 : 2015/11/08 18:12   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

私は宝石やブランドについて詳しくはない。ただ、ブランドものを見るにつけ、そのデザインや造りの良さを感じる。

これまでに欲しいと思ったブランドの時計はブルガリだった。以前、10万円台の安い普及品のブルガリを「買おうか買うまいか」と真剣に悩んだことがある。

その結果、時計は実用的なシチズンにして、趣味のプーアル茶と茶道具にお金を費やしてしまった。
プーアル茶のおいしい淹れ方と紫砂壺
「無い味」と「余白」と「李禹煥」プーアル茶のおいしい淹れ方2
「紫砂壺の効用」プーアル茶のおいしい淹れ方3

●アートとしてのブルガリ
さて、いま東京国立博物館の表慶館で「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」 《2015年9月8日(火) 〜 2015年11月29日(日)》が開催されている。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1733

◆ソートワール (写真右は部分)
プラチナ、サファイア、ダイヤモンド 1969年
画像


ブルガリと言えば宝飾や服飾の一流ブランドだ。それがトーハクでアートとして紹介されているのだ。学芸員による学術的研究対象として商業的なブランドが取り上げられ得るということを私は今回初めて知った。

今回の展示では、ブランドとしてのブルガリがアジアやイスラム美術から受けた影響などは紹介されていたが、深く掘り下げたものではない。イギリス出身の大女優エリザベス・テイラーが身に着けた名品をはじめとしてこれまでの作品展示による業績の紹介となっている。

楽しめはしたが、何かしら物足りなかった。宝飾の専門家が見ればまた違った面白さを見出すのだろうけど。


●ウォーホルの言葉
現代アートの巨星アンディ・ウォーホルは次のように語ったという。

「僕にとって、ブルガリの店に行くのは最高のコンテンポラリー・アート展に行くようなもの」

それほどブルガリのデザインは革新的で芸術性があるということだろう。ウォーホルは新しい芸術哲学によってデザインやイラストと芸術との垣根を解いたポップアートの騎手である。

美術館(博物館)企画で、こうした言葉を紹介するからにはウォーホルの視点そのものをもっと解説してほしかった。

◆「セルペンティ」ブレスレットウォッチ
ゴールド、エナメル、ダイヤモンド 1970年頃
画像

※蛇は「英知」「若さ」「永遠」のシンボル

●物質的な輝きからアートとしての輝きへ
展示会場の中に入ってまず目を奪われるのは、金やプラチナ、ダイヤモンドやサファイヤ、そしてルビーやエメラルド等が放つきらびやかな輝きである。

これは素材自体が持っている美しさだ。たとえばダイヤモンドの屈折率を計算しカットするという人間の高度な技術が加わってはじめて宝石に秘められた輝きが導き出される。だが、そこでもまだ素材そのものの物質的な存在感のほうが強い。

宝飾品を芸術作品としてみるとき、素材の美しさを活かしてデザインとしてどのような配色と造形がなされるかによって、その美はさらに際立ったものになる。そうしてこそ宝飾品がアートと呼ばれるようになるのではないだろうか。

今回のブルガリ展でダイヤやサファイアの輝きに目を奪われる一方、私がアートと実感できたのは、造形的なおもしろさと色石の配列の美しさ、そしてそれに伴う彫金の技術である。


19世紀末にヨーロッパ美術にジャポニスムの風が吹き荒れた。フランス、ナンシーのガレやドームのガラス工芸も、自然を大胆な構図でとらえたり小動物を作品に取り込んだりした作品を発表し人気を博する。それは日本美術(浮世絵や陶磁器など)からの影響を受けたアールヌーボーである。
ボストン美術館展「ジャポニスム」モネとゴッホが惚れた日本美術

アールヌーボーの作風はさらに20世紀初頭の洗練されたアール・デコへと受け継がれていった。

ブルガリもまた創始者からの伝統を引き継ぎながら、時代の流れの中にあって革新的なデザインを発表しつづけ、130年間も人々を魅了し商業的にも成功させてきたのは偉業と言うべきものだろう。

ただ、今回の企画でブルガリをブランドとしての成功に導いた創業者の精神的な核が私には読み取れなかった。


●市場価値
宝飾品の市場価値を私はよく知らない。ただ、ここで言えることが一つある。

それは、現時点においてはブルガリよりもウォーホルの価格が高いという単純な事実だ。

ブルガリに感動し「最高のコンテンポラリー・アートだ」とまで言い放ったアンディ・ウォーホルの作品の価格は、彼が世に認められたころはまだ高額の宝石よりも安かった。ところが彼の死後には完全に逆転している。

ここで現在の市場価値を比べてみよう。

宝飾品の価値は、ダイヤモンドなどの素材の価値が大きい。ちなみにブルガリが1965年ころに制作した5.3カラットのブルーダイヤモンドが使用されている指輪が、2013年の競売で620万ポンド(約9億4600万円)で落札されている。それはカットの技術やデザインやブランドとしての価値も付加されているとはいえ、基本的にダイヤモンド自体の価値だ。

ちなみにアンディ・ウォーホルの最高落札価格は、2014年の競売で 8190万ドル(約98億円)で落札された「トリプル エルビス」だ。
画像


現代アート市場は投機的な価値観に左右されてはいるとしても、これは芸術作品として落札された事実に違いない。そして、ウォーホルの芸術哲学は美術史に革命をもたらし学術的に認定されている。上記落札価格は世間が認めた確固たる価値である。


宝石が人間の精神と深くかかわらないわけではない。宝石は芸術作品と同じようにこの上ない喜びを人に与える。

宝石も絵画も「物」である。しかし芸術としての絵画は人間精神の崇高な営みによって生み出された「物」である。ゆえに、その内側に限りなく広大な精神世界を宿している。

宝石はただ美しいだけでなく、同時に物質としての永遠性という価値がある。

しかしほんとうは何が永遠であるかを人間はわかっている。

世界最高レベルのオークションでの落札価格が、そのことを示している。


ドギュメント「アートバブル’90」
絵画の価値(2)「財産性・投機性」


よろしければポチっと⇒人気ブログランキングへ
オマケにもひとつ⇒にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村
ついでにクリック⇒ブログ王

「わくわくアート情報/絵画の見方・買い方」
ブログトップページへ

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 5
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
日本で一番簡単にビットコインが買える取引所 coincheck bitcoin
ブルガリ展「アート オブ ブルガリ」デザインと芸術 わくわくアート情報/絵画の見方・買い方/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる