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zoom RSS 絵画の価値(7)朴芳永「精神治療か魔除けか」

<<   作成日時 : 2015/12/11 11:13   >>

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「趣味は?」と尋ねられれば、「お茶」と答える。

ただし日本の茶道ではなく、中国茶の特にプーアル茶を飲むことが趣味だ。作法は自己流。茶を淹れる茶器は道具としての機能だけでなく美術品としての魅力も具えていて、それも楽しめる。
プーアル茶のおいしい淹れ方と紫砂壺
「無い味」と「余白」と「李禹煥」プーアル茶のおいしい淹れ方2
「紫砂壺の効用」プーアル茶のおいしい淹れ方3

ワインのように熟成させたプーアル茶の年代物の名品はいまや100万の値がつくものもある。飲んだことはないが。

お茶にはカテキンなどの成分があり薬効が伴う。もともとお茶はクスリとして飲まれていたらしく、次第に味を求めて嗜好品として発展していった。

製茶の技術の発達とともに茶の味は良くなってきた。しかし、クスリとしては、茶樹の健康の度合いやきれいな空気などの自然の生態が左右する。

言い換えれば、野生の茶から人間が栽培する茶になるにしたがって、茶はクスリとしての力を失ってきているのだ。

開発が進み空気を汚染し続ける中国だが、まだ雲南の山奥には澄んだ空気の中で数百年も生きている古茶樹があり、それらの茶樹から作られた茶には様々な味の個性がある。

森のお茶は無肥料無農薬の完全有機で育つ。こだわりのある茶師はよい茶樹を求めて山に入り、厳しい環境のもとに少数民族の人たちと茶づくりを続けている。

その中に一人の日本人がいる。その彼がクスリとしての茶についてこう語っている。

「山の霊気をそのまま体内に取り込むような、まさしく霊薬としてのクスリだ」

霊薬、つまり薬効成分などとは別の次元の話ではある。しかしそれは自然界に確かに存在するエネルギーに由来する。

よい茶は人間の体だけでなく心にもよい刺激を与える。ゆえに僧侶など精神世界を求める者たちにたしなまれて今日に受け継がれてきた。

■朴芳永「夜明けの野道」
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■朴芳永「金梅」
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●幻聴が聞こえる婦人

ある展示会に韓国の画家朴芳永(パク・バンヨン)を招待した。そこで起きた話である。

展示会場に来た一人の婦人は、普段誰も居ないのに人の声が聞こえるそうだ。いわゆる幻聴である。いまは精神科に通って薬を服用しているが治らない。

声は、電車の中にいるときや家に一人でいるときにうるさく話しかけてくるらしい。時には電車の中で幻聴の声に応答してしまい、「うるさい、あっち行け」と言って、周りの乗客からひんしゅくを買ってしまう。

その婦人が朴芳永の「金の梅の絵」が欲しいと言ってきた。ミニチュアサイズの色紙に描いたものだ。その絵を求める婦人の語り口はいかにも病人みたいで弱々しい。

作家に話を聞きたいというので、婦人の病状を伝えて紹介すると、作家は「梅よりもあの虎の絵がいいのでは」と言う。

それは金梅と同じミニチュアサイズで虎の背に蝶が乗っているかわいらしい民画風の絵だ。
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婦人に虎の絵を見せると「こわ〜い。やっぱりこっちがいい」と弱々しく拒絶する。

こちらも「どこが恐いんじゃ、カワイイでしょ!」と言いたくなるのを押さえて、虎の絵は下げた。

作家に購買者へのサービスの「感謝」という字の色紙を書いていただいてしばらくすると、「虎の絵をもう一度見せてください」と婦人。目の前に持ってくると、じ〜っと見ながら弱々しく「これ(虎)にします・・・」

どうやら小さいながら絵を買ったことを喜んでいるらしく、笑顔を見せて虎の絵を家に持ち帰った。

そして次の日の朝電話がかかってきた。

「家に虎の絵と感謝の文字をかけたら(幻聴の)声が聞こえなくなりました」


●魔除け

虎は、古来「辟邪(へきじゃ)絵」として描かれ飾られてきた。いわば魔除けだ。

朝鮮民画に描かれた虎の中には門排図というものがあり、災いを避けるために家の門に貼ったりした。
朝鮮民画(1)「民画とは」
朝鮮民画(4)「虎図」

婦人の幻聴がもし霊症ならば、魔除けの効果があったといえる。それとも医学で言うプラシーボ効果かもしれない。つまり暗示による好転現象だ。

確かなことは、朴芳永の虎の絵が婦人の心に力を与えたのだ。

この絵に守られているという安心感が精神を安定させたのだろうか。あるいは虎の絵によって自らの意識が強められて雑霊を退けたのだろうか。

この婦人は何かにすがる思いで絵を求めた.。いずれにしてもその結果である。


精神病の薬を服用しても幻聴が治らない婦人に対して、一枚の絵画が一時的かもしれないが回復のきざしをもたらしたという事実。(二週間後に調査したところ虎の効果は続いているらしい。幻聴は無くぐっすり眠れるとのこと)

絵が薬だとしたらお茶の話で語られた霊薬とでも言ってみるべきか。

そういえば、山奥の古茶樹と同じように朴芳永という画家は野性味のある人間だ。絵も自然の気を集めたような土俗的な味がある。そうした絵に薬効があるのか。いや、魔除け効果か?

幸せになる絵画

奇跡のメカニズム(1)「絵画はネガティブな精神を浄化するか」

朴芳永(パク・バンヨン)評論シンパラム
朴芳永PAK BANGYOUNG個展「毛劍」Web gallery14.12


■朴芳永「天運」
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