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zoom RSS 「ラスコー展」洞窟壁画に見る芸術の本質

<<   作成日時 : 2016/12/28 16:03   >>

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上野の国立科学博物館でラスコー展が開始されています(2016/11/1〜2017/2/19)。ラスコー洞窟の壁画を通して美術の本質に迫ってみます。

フランスにあるラスコー洞窟とそこで2万年前に描かれた壁画が、地元の少年によって偶然に発見されたのが1940年のこと。

洞窟の中には600頭ともいわれる動物たちが描かれ、中には一角獣や鳥人間に見える不思議な存在まで描かれています。

ラスコー展では、優れた科学技術陣と芸術的力量をそなえた現代の画家によって、岩壁の凹凸や質感までもそのままに実物大で模写されています。復元展示されている壁画自体は洞窟全体のほんの一部にすぎませんが、見る者は心に何かを掻き立てられずにはいられません。

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 ※実際のラスコー洞窟内部の写真

●後期旧石器時代の文化芸術
ネアンデルタール人に代わって約5万年近くまえに出現したクロマニョン人は、アクセアリーなどの装飾品を身に着けていました。(遺跡の人骨等から復元制作された人形)
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貝殻などをつなぎ合わせて髪飾りやブレスレッドなどにし、針と糸を使って毛皮を縫い合わせて服も作っています。服は寒さをしのぐという実用性が強いとしても、アクセサリーは、身に着けることのよろこびを求めたであろうと思うのです。

ラスコーの時代よりもさらに遡ったクロマニョン人の遺跡から出土したものも展示されていました。骨や石に動物の姿が繊細に刻まれた道具、鉱物を削って作られたふくよかさを強調した女性の彫刻像など。

古代や原始時代のこうした装飾的造形物は、ただ道具として使用することや身体を飾るという実用の域を超えた目的があったはずです。

たとえば、ふくよかな女性像は安産や多産を願って作られたでしょうし、道具などの器物に装飾的に刻まれた動物は狩猟の成功を願って刻まれたといった呪術的な目的が考えられます。

つまり、これらは人間が幸せに生きていくうえでの素朴な祈りが形となったものです。

そこに何らかの心の安寧を求めたのでしょう。さらには、それを制作し使用し鑑賞することによろこびを見出すことで、呪術や祭祀の次元から芸術表現にまで発展していったと思うのです。

芸術はクロマニョン人が生まれた後期旧石器時代にすでに生じていたと見ることができます。

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●ラスコー壁画のすごさ
さて、ラスコー洞窟の壁画に話を戻しますが、この壁画は現代の画家の作品と見紛うほど精緻に描かれています。場面の構成も見事で臨場感がただよってます。そして、その造形美から滲み出るような包容力やエネルギーは、現代の画家がどれだけ表現し得るでしょうか。

もし、本物の洞窟を見れたならばどれほどの感動を受けるかわかりません。

注)実際の洞窟公開後訪れた多くの見学者の吐く息に混じったバクテリア等によって壁画が激しく劣化し、現在は閉鎖されており、実物の見学はできません。

描かれた動物たちの形状はとてもリアルなだけではなく、優れた造形力によってデフォルメされていて、壁面のデコボコを利用して描くことで表された量感や力感、さらには動きさえも伝わってきます。

また、絵の具が塗られた上から石で線描を刻むことで、動物の輪郭を強調したり、存在感をきわだたせたり、絵の具の濃淡により遠近感まで表現したりと、実に驚くべきものです。

そこには高い知性すら感じます。

そうです。彼らは日常生活をただ描写し記録たのではなく、まさに(芸術的に)表現したのです。

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人間は、本来自らを表現する生き物です。

太古において、音楽や踊りは原始的な祭祀でした。歌や踊り、そして魔除けの為になされた入れ墨や彫刻などは、いつの時代から始まったのかは定かではありませんが、これらも原初的な芸術表現とみることが出来ます。

彼らは歌や踊りや絵画や彫刻などの芸術表現を通して内面に沸き上がる情的衝動を高め、心霊的な高揚感や恍惚感を得たでありましょう。

ラスコーの壁画は、こうした原初の人々の土俗的なエネルギーを内に秘めながらも、高度で精緻な芸術表現となっています。見る者はそこに圧倒されるのです。


「創造」は唯一人間のみが持つ行為でありよろこびです。そして「鑑賞」は「第二の創造」です。

人は芸術作品の鑑賞を通して我知らず創造のよろこびを感じています。

芸術的創造がなぜよろこびなのかと言えば、それは感動を起点として我知らず沸き上がる愛の表出にほかならないのですから。


●画家は最初から生まれているもの
ラスコー洞窟の壁画を見て確信することがあります。

それは、芸術家は教育によって生まれるものではない、ということ。もちろん才能を持って生まれ、それを磨くために修練しつづけることも重要で、そのために教育は一つの役割を果たします。

現代社会で成功するためには学歴や技術が重視されます。しかし教育によって生み出された技術屋が必ずしも芸術家として成功できるわけではありません。

芸術家としての力量は、技術よりも「霊」や「想念」の部分にあると私は思っています。

「霊性」が表現に必要な技術をもたらすのです。いい画家は霊性が高いのです。

「霊性」は人間存在の本質でもあります。


2万年前に描かれたラスコーの壁画の絵を見れば、そうした思いが強くなるのです。


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※腹をやりで突かれて腸が出ているバイソンに倒された「鳥人間」と言われている謎の絵
※棒の上に鳥がついている絵は槍の頭の装飾とみられていますが、これはソッテに通じます

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※上野公園の桜並木がキラキラになってました。クリスマスの次の次の日です。


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