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zoom RSS 中国茶「白茶」飲み比べ(福建と雲南)

<<   作成日時 : 2017/02/18 12:22   >>

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二つの「白茶」の飲み比べをレポートしてみたい。膨大な種類の中国茶の中からどんなものを選んで、どんな淹れ方で飲んだらよいかの一つの参考にはなるだろう。

■富岡鉄斎「茶聖陸羽部分」
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まず「白茶」なるものを簡単に紹介する。

このお茶は、中国茶の発酵茶の一種で茶葉を采茶したあとに、熱をほとんど加えず微発酵に製茶され、しだいに後発酵が進んでいくお茶だが、飲むと花のような香りがある。

●白茶の種類
白茶は摘み方により。芽茶(太姥銀針、白毫銀針)と葉茶(白牡丹、新工芸白茶、貢眉、寿眉)に分かれる。また茶樹の品種により、小白、大白、水仙白の3種類に分かれる。

白茶の主要産地は福建省福鼎である。

また大白茶樹の一芽だけを摘み製品としたものを白毫銀針と呼び、大白茶或いは水仙茶の茶樹の一芽や二、三葉を摘み製品としたものを白牡丹と呼んでいる。

作り方は専門のサイトで見てくだされ。虚実さまざま書かれていると思うが、私は作っている現場を見たことはない。従って、ここでの説明も机上の知識にすぎない。

ついでに中国茶全体を発酵度合いで分けてみると
1)緑茶(熱による殺青で最初から酵素を完全に失活させた不発酵茶)
2)烏龍茶やプーアル生茶(萎凋と揉捻で酸化発酵させたあとに殺青して発酵をとめる半発酵茶)→プーアル生茶は酵素を完全に失活させないので後発酵してゆく
3)紅茶は作り方により発酵度の差が大きく完全発酵に近いものもある。同じくカビなどの微生物を利用してほぼ完全発酵させるプーアル熟茶がある。

●お茶の味を決める要素
1)茶葉/品種以外に、山ごとにあるいは栽培している茶園ごとに茶葉の質が違う。同じ茶樹でも早春・春・秋などの季節や天候により差が出る。
2)製茶/製茶の技術や発酵などの方向性が味や香りを大きく左右する
3)後発酵/白茶やプーアル茶などの後発酵茶はどんな環境に置いたかで熟成に違いが出る
4)水質や水温や茶器や淹れ方

プーアル生茶で最初から後発酵を意図して作られたものは、茶商の倉庫などで7年くらい保管熟成が促される。倉庫から出されさらに10年以上すると完全発酵に近くなる。当然、年月に従い味や香りに変化が生まれる。そこが魅力だ。

こうしたことを見てみると同じ品種の茶葉からできたとしてもその味や香りは千差万別である。マニアはその中から自分の好みに合った茶を探すのだが、いろいろ試して新鮮な出会いがあったときは喜びが大きい。

さて、今回の「白茶」の飲み比べは、次の二つ。

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まず上の画像は、私が茶壺をよく購入させていただいている中国人のお店(ソウル店)で買った福鼎白茶「白牡丹」と名付けられた白茶(大白)。民間手工 石磨特制 世界地質公園・太姥山と包み紙に書いてある。2014年4月19日製で2年熟成がすすんでいる。完全有機で作られているとのことだが古樹ではない。緊圧が弱めの餅茶350g。値段はなじみということもあり日本円にして約7000円で購入。

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もう一つは、日本のHOJOという業者サイトの通販で買った2016年の春に作られた「白鶯山古樹白茶」。産地の白鶯山は雲南省臨滄地区にある。これは樹齢100年以上の古樹から采茶されている。この業者は山に入り自分の目で茶葉や製茶の具合を確かめている。茶園産だがこれも無肥料無農薬の完全有機で栽培されており、緊圧は上にくらべれば硬め。200gで税込み6370円。
サイトhttp://hojotea.com/item/w08.htm

通常専門家は飲み比べには磁器の茶碗を用いるようだが、下の朱泥を使った。

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茶壺は宜興の朱泥160ml。写真のように形も厚みも違うので、熱の伝わり具合に多少の差があるようだ。しかし、土が味に及ぼす差はそれほど大きくないと思われる。(左で「白鶯山古樹」を、右で「福鼎白牡丹」を淹れた)

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(左が「白鶯山古樹」、右が「福鼎白牡丹」)

両方とも餅茶を崩したもので茶葉の量は約4g強と多め(写真のように緊圧の具合で同じ量でも見た目は大きく違う)。お湯は熱湯で一度洗茶し、時間は三煎目まで10秒以内と短めに淹れた。

●一煎目
「福鼎白牡丹」は柑橘系の果実か花のような独特の香りが強く立ちほどよい酸味がある。水色も少し濃い。それに比べると「白鶯山古樹」は強くはないが、上品な花の香りで密のような甘味がある。「福鼎白牡丹」のシャープさに比べて「白鶯山古樹」はおっとりしているが味にふくよかな奥行きがある。

●二煎目〜三煎目
「福鼎白牡丹」はまだ香りが強く立っている。華やかだが味の深みはそれほどでもない。水色もこちらの方が少し濃い。それに対して「白鶯山古樹」は味と香りの奥行きを保っている。

●四煎目〜五煎目
水色は逆転して「白鶯山古樹」の方が濃くなる。「福鼎白牡丹」は香りも味も薄くなりかなり落ち着く。「白鶯山古樹」の方は、薄くはなるものの味と香りは奥行を保ったままで、さらに鼻に抜ける香りにかすかに蘭香を感じた。これは飲み比べをしてみなければ感じられない微妙な香り。

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「福鼎白牡丹」(4gで80円)に比べ「白鶯山古樹」(4gで127円)の方が1回当たりの値段は少し高かったが、煎が続き長く楽しめる。

また「白鶯山古樹」の味と香りのふくよかな奥行きは、製茶技術の違いからくるというよりも茶葉の素材のよさの違いのように思われる。これは「古樹」ならではの味わいではないかと思っている。

美味しく感じるというのは、環境や体調などの様々な要素が加味される。しかも「好み」というものがあるので、他人の評価を参考にするのはかまわないが鵜呑みしない方がいい。自分にとっての真実は自分だけがわかる。

この二つの白茶を比べたとき、烏龍茶が好きな人や初めての人には華やかな香りの「福鼎白牡丹」が好まれるだろうし、プーアル茶を飲み慣れた人なら味の深みを求めて「白鶯山古樹」がいいと言うだろう。

ただ言えることは、自分のお金でお茶を買わない人は舌が育たない。私はけっしてお金に余裕がある人間ではないが心を豊かにするものにはそれなりに使ってきてみての話だ。お茶は味と香りを楽しませ心に豊かさをもたらすものだと思っている。

お金を払えば人は真剣になる。たくさんのお茶を飲んでみて失敗することで、逆にお茶のおいしさをより深く楽しめるようになるし、いいものが分かるようになる。一見無駄と思われるお金を使うことは、必ずしも悪いことではないのだ。


絵画もまた、自腹を切って1点買ってみれば、必ず観る目が高くなる。次第に絵の奥が見えてくる。


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