「水墨で今を映す~アーティスト 王子江(おうすこう)の世界」大槌町の子供たちとのコラボ

東日本大震災で津波の被害を受けた岩手県大槌町の子供たちと中国人の水墨画家王子江が大きな紙の上で合作のコラボレーションを行った。

二人の神2(東日本大震災と世界)

2012年7月15日放映のNHK日曜美術館ではその様子を放映していた。

正確な数字は記憶していないが、天地3メートル左右10メートルくらいの紙だったと思う。その紙の下の部分に最初は子供たちが大槌町の未来を思い描いて絵を描き、そのあとで王子江が水墨で描いた。

「海が描かれている!」

子供たちの絵に海の生き物がたくさん描かれていることに王子江はそう感嘆していた。

私も子供たちがどんな絵を描くのかと興味深く見ていた。きっと近未来的な建物なども描かれるだろうと予想したのだが、その予想に反して、ほとんどが花や鳥や魚やイルカなどの自然の生き物たちだった。

建造物といえばこの海辺の町にあった噴水くらいのものだった。しかもそれは子供たちが遊んだ思い出の場所である。

津波よって大きな被害をもたらした海は、子供たちの心にも深い傷を与えた。ところが、子供たちは海を描いた。それは、海を描くことを通して、目の前の海と共生してゆくことを未来に向けて力強く宣言したことに等しい。

子供たちの心は既に震災から立ち直って明るく未来に向かっていたのだ。

描かれた花や生き物が人間の顔になっており、その顔が皆笑っているのを見たとき、私は思わず涙がこぼれた。

王子江は水墨で天空に横たわる龍を描いた。波まで描かれている。

龍は王様や吉祥をあらわす神獣だが、龍は古来、鯉(魚)が天の昇って龍になるという伝説があり、よく雲の中に描かれる。龍に水はつき物なのである。余談だが辰年の今年は水の被害が多いのは偶然ではないかも知れない。

いずれにしても、大槌町の子供たちと王子江がコラボレーションした絵画は「海」を受け入れていた。

未だ震災で傷ついた心を抱えた多くの人々がいるだろうが、王子江と子供たちの絵は、きっとその心を癒してくれるにちがいない。
絵画の価値(3)「精神性」その1・生き様を映す絵

絵画の価値(5)「情操教育」病める子供たちへ

二人の神2(東日本大震災と世界)

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     ■王子江と大槌町の子供たち「吉祥如意図」部分
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