朝鮮民画(6)「花鳥図-牡丹図」

民画における花鳥図は、①花鳥図、②草虫図、③牡丹図、④蓮華図、⑤その他(芭蕉図、葡萄図など)に分類されますが、今回はその中から「牡丹図」を紹介します。

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花鳥図全体は古来東洋の絵画において数多く描かれてきました。民画の題材としても圧倒的な量を占めています。

牡丹図の特徴としてはその根元に赤、青、緑、白、紫などの彩色による岩を描いたものが多くあります。また、牡丹だけのものや花瓶に活けられたものもあり、花瓶は上記の岩と同じように色分けがなされ、それが8曲~10曲の屏風に仕立てられて飾られました。

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牡丹図に屏風が多かったのは、これがよく結婚式で使われたからです。

朝鮮時代の婚礼は、新婦家の内庭に日覆いの幕を張り、「大礼床」をつくって式が挙げられました。牡丹の屏風は新郎新婦の背景として飾れたために、いきおい背丈よりも大きいサイズのものがつくられたのでした。

しかし、貧しい家庭においてはこうした大掛かりな装飾品を買うことができませんでした。よって村につき一点は共有の牡丹屏風図があり、これを借りて行ったようです。

「牡丹」の意味合いは、東洋の文化的ルーツ中国でも、そして日本でも「富貴花」です。つまり内外の豊かさの象徴です。

また根元に描いた岩は、元来長寿の象徴ですが、男女のシンボルを象っているものもあり、陰陽五行説に由来する陰(女)と陽(男)の和合を表しています。

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造形的には、絵画の専門家の手になる民画の牡丹図は正統画の格調を感じさせるしっかりしたものが多いですが、反対に素人のそれはやはりデフォルメが激しく、中にはまったくボリューム感を排して平板に描いたものもあり、それがまた現代にも通じる斬新なデザイン画のようで面白さがあります。

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朝鮮民画(1)「民画とは」
朝鮮民画(2)「文字図Ⅰ(孝悌)」
朝鮮民画(3)「文字図Ⅱ(忠信禮義廉恥)」
朝鮮民画(4)「虎図」
朝鮮民画(5)「文房図(チェッコリ図)」
朝鮮民画(7)「花鳥図ー宮廷画家も描いた上手編」
朝鮮民画(8)「花鳥図ー下手編(わくわくするパボ民画)」
朝鮮民画(9)「山水図―金剛山図」民画の本質
朝鮮民画(10)「花鳥図ー蓮華図」


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