韓国画家・李重煕(イージュンヒ)「アブダビに架けられた美術の虹」

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この場所はいつ来てもよいところだ。何が良いのかと言えば、まず景色が素晴らしい。

画家のアトリエは全羅南道の益山(イクサン)市の弥勒山の麓に近い金馬(クンマ)というところにある。1万坪の敷地に建てられているのだが、ここは何年もかけてこの画家が石を運び、樹を植え、川を整備し橋をかけといった作業をすることで見事な景観となった。

画家のこだわりから外壁の煉瓦は100年経た古物を使っている。粋である。

画家の名前は李重煕(イージュンヒ)という。
韓国画家・李重煕Lee Joong-hee個展「気韻生動と五方色」

円光大学の教授そして学長を歴任し、昨年2012年の2月に定年退職した。これまで務めてきた教授職から解き放たれて今は制作だけに没頭しているという。

ここは一年を通じて様々な表情を見せるが、今年の正月3日に訪れたときに撮った雪におおわれたアトリエの外側をほんの少し写真で紹介してみよう。

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アトリエの中の一階は制作スペースだが、一部分を写真で紹介してみたい。

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イージュンヒはいわゆる表現主義的で、形に囚われない画風だが、上の写真の中に一点だけリアリズムとも言える中東の貴人男性を描いた肖像画が見える。

これはアラブ首長国連邦を構成するアブダビ首長国の国王である。

イージュンヒは縁あってこの国を訪れた。そしてこの国にフランスのルーブル美術館とアメリカのグッケンハイム美術館を誘致するという国王の発案を聞いて感銘を受ける。国王の側近が参加したある晩餐会でその発想の素晴らしさに対して素直な賛辞を送ったところ、巡り巡って肖像画を描くことになった。

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上の写真はアブダビに建設予定のグッケンハイム美術館のデッサンと完成予想図で、高名な建築家の設計による極めて自由な発想の建物である。

中東諸国の多くはあふれる石油資源によって現在は経済的に裕福だが、その資源は将来的には枯渇する。

国の未来を考えた時に、潤沢な資金があるうちにルーブルとグッケンハイムの所蔵作品の一部をレンタルで展示できる美術館を誘致できたなら大きな観光資源を得ることになる。契約の実情はわからないが、実現するならば大きな財産になるのは間違いない。イージュンヒならずとも国王の発想には賛辞を送りたくなる。

精神文化である芸術は時を超えて、空間を超えて、人種も国境も超えて人々を結びつける。

建築と美術という芸術作品が砂漠の中に咲く一輪の花となろう。

韓国画家・李重煕Lee Joong-hee個展「気韻生動と五方色」

写真/朝日を浴びた雪の中の梅林
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