プライスコレクション「絵画も生きている」若冲・江戸絵画

NHK新日曜美術館「東北に届け 生命の美 ~アメリカ人コレクター 復興への願い~」で江戸絵画の蒐集で有名なジョー・プライス氏のコレクションとご本人夫妻が紹介されました。偉大なコレクターに共通する蒐集姿勢と絵画の本質が語られていました。
ハーブ&ドロシー

3.11の震災の状況をプライス氏が見られて、「自分にも何か出来ないか」「被災者を勇気づけたい」という動機から実現した企画ですが、東北で仙台市博物館(3/1~5/6)を皮切りに公開されます。
http://jakuchu.exhn.jp/price.html
二人の神2(東日本大震災と世界)

    ■伊藤若冲「旭日雄鶏図」(部分)
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プライスコレクションはこれまでも伊藤若冲の作品をはじめとした江戸絵画が日本に紹介されてきました。特に若冲はプライス氏が見出したことで再評価に結び付き、今や江戸時代トップクラスの人気作家となりました。

「美とは平和です。心に安らぎを与えてくれます。芸術は60年間私に大きな喜びを与えてくれました。」

プライス氏はなによりも絵画を楽しんでみることに長けているようです。いろんな見方があっていいんだということを実践してきたことが優れたコレクションを生み出しました。そして被災者に楽しんでもらいたいという情が今回の企画につながったのです。

    ■長沢芦雪「白象黒牛図屏風」六曲一双
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「自分の価値観で見て集める。作品を見る時も名前を見ずにまず作品と対する」

上記は、絵の値段や作家の名前よりも自分の目を信じて心で感じて買うことのたいせつさを教えています。主観的に見ることが重要なのです。
絵画の見方(1)「主観的鑑賞」

彼が初めて買った絵が伊藤若冲の水墨による「葡萄図」です。

    ■伊藤若冲「葡萄図」部分
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「葡萄の重みを感じる。ツタが絡まるところがなくても伸びようとしているところから生きようとする力を感じる」

「江戸絵画は自然の本質をとらえている。絵師たちはよけいなものを取り除き対象の本質を描こうとしている。自然の本質を感じ取っているからこそ生命の力が伝わってくる。」

「絵に描かれた自然は、自然そのものよりもはるかに美しい。」

プライスさんが火事になったらこれだけは持って出るという作品が森狙仙の「猿図」です。これは猿が尻もちをついているような構図のずっと上に方に蜂が飛んで猿を見下ろしている図です。猿は蜂に刺されて「コノヤロ」と睨んでいるようにも見えます。

プライス氏のユーモアがうかがえます。ここでも氏は自由な見方を推奨して、他人の見方を聞き、それを受け入れてみることでより楽しみの幅を広げようとしておられます。

    ■森狙仙「猿図」および部分
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宮城の仙台市博物館の会場に訪れた被災者と会話し、その人が「世界から色が消えたようだ」と話すのを聞いて、プライス氏は「はじめて色の価値が理解できたような気がする」と語られました。
二人の神2(東日本大震災と世界)

この偉大なコレクターは、現在83歳の老齢にもかかわらず今も進化しているような気がするのです。

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