宮沢賢治とミレーの絵画「雨ニモマケズ」

雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしはなりたい


宮沢賢治の手帳に残されたこのメモのように

あらゆることに感謝をささげ

哀れなほどに力強い

そういう者に私もなりたい


■ジャン・フランソワ・ミレー「晩鐘」1957~1959オルセー美術館
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■ジャン・フランソワ・ミレー「種を蒔く人」1950ボストン美術館
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■ジャン・フランソワ・ミレー「落ち穂拾い」1857年オルセー美術館
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落ち穂拾いは、バルビゾン村を訪れたミレーが麦の収穫の様子を見て「旧約聖書のルツ記と同じだ」と感動を受けた場面を描いたものです。収穫時に農夫たちはわざと麦の穂を地面に落とし、夫を亡くした貧しい寡婦たちがそれを拾って生活の糧にできるようにしているのです。


宮沢賢治がミレーの絵を好きだったという情報は全く得ていませんが、宮沢賢治の詩はミレーが絵画化したキリスト教的な精神にどことなくリンクするようなイメージが私にはあります。「雨ニモマケズ」の後ろには、
南無無辺行菩薩
南無上行菩薩
南無多宝如来
南無妙法蓮華経
南無釈迦牟尼仏
南無浄行菩薩
南無安立行菩薩
という仏教の経典からとられた文字があります。

宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が人の心を打つのは、仏教やキリスト教などの宗派を超えて、人間本来の高潔な生きざまを見せているからだと思うのです。

いつもありがとうございます。

NHK日曜美術館「ゴッホ」種をまく人


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