オラファー・エリアソン「工房の力」

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●現代アートの工房
NHKの日曜美術館でオラファー・エリアソンというデンマーク出身の現代アートのアーティストと作品を紹介していました。

ニューヨークのイースト川に巨大な滝を4つも造ったり(画像添付)、氷河をロンドンの街中に運び、それが溶けてゆく様を間近に見て触れられるようにしたり、また氷河の氷が紙の上で溶けてゆくところに絵具を流して生じる自然な造形をもとに作品を描いたり、あるいは、美術館の中に光のイリュージョンを生み出したりと、彼の作品は壮大かつ繊細です。

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滝のプロジェクトにかかった経費は75億円超。ニューヨーク市という自治体を巻き込んでの作品ですが、その息をのむ美しさに街が変わりました。

また「氷河」を題材にした作品は環境問題を人々に提起しました。

現代アートの人気作家の工房はたくさんのスタッフを必要としますが、オラファーの工房にも100人余りのスタッフがいて、そのなかには建築や工学や光学の専門家がいるそうです。

今からもう10年以上も前の話ですが、韓国の現代美術家のソ・セオクのお宅(ソウル)に伺っていた時に、息子のソ・ドーホーがおられるのを庭先で見ました。本拠地のアメリカから仕事で韓国に帰ってきていたようです。

その時、父親のソ・セオクが「息子のところには100人くらいのスタッフがいる」と語るのを聞いて、人気作家の工房にはそんなにたくさんの人が必要だということを初めて知りました。
そして、「息子はいつも飛行機の中で仕事をしてますよ」とも語っていました。つまり、世界中の美術館からのオファーに応えるために飛び回っているということです。移動の飛行機の中でも寸暇を惜しんでパソコンで作業している姿が目に浮かびます。

この忙しい美術家たちは、コロナのおかげ?で、今はどこかに腰を落ち着けて制作にいそしんでいるのでしょうか。

徐世鈺(ソ・セオク)

オラファーに話を戻しましょう。


現代アートの工房スタッフたちは、芸術家のインスピレーションを具現化するための重要な人たちです。オラファーは時には彼らから学び、アイデアを共有して作品にしていきます。彼のアートも他の現代アートの人気アーティスト同様に共同作業なのです。

ただしオラファーのスタッフは、彼の多様な作品が示すように、より他分野の専門家が求められているのではないかと思います。

オラファーは、リーダーとして、芸術家として、確固たる信念を持ちながらも、独善的にならず、謙虚で柔軟な姿勢で制作にあたっているのでしょう。スタッフ一人一人に主人意識を持たせ、その人たちの和が感動をもたらす作品という結果に繋がっている。放送を見ながらそう感じました。


現在東京都現代美術館で開催しているオラファーの企画タイトルは「ときに川は橋になる」

見えなかったものが見えてくる。見方(視点・視覚)を変えれば違ったものが見えてくる・・・

アート作品が真実を見る視点を提示するのです。


「アートは強い」(オラファー・エリアソン)


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