テーマ:日本人作家

岡野岬石とセザンヌー存在する物と空間の妙

岡野岬石の絵を買った。手持ちの絵を処分し、それを元手に購入したのだが、これがまたいい。 ■岡野岬石「枇杷」油彩 5号 なにがいいかと言えば、まず私はセザンヌを感じた。 「セザンヌの静物画とは違う」という声が聞こえてきそうだし、セザンヌとは違うけれどそう言いたい。 枇杷の葉や実を映し出す光、光に絡んだ物の存在感…
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鴨居玲展「酔っぱらい」/カタルシス体験2

1990年代前半に作られたプーアル茶の老茶を飲みながら、ふと25年くらい前にひろしま美術館で見た「鴨居玲展」を思い出していた。すると、没後30年「鴨居玲展―踊り候え―」が開催されるという情報が舞い込んできた。 遅ればせながら足を運ばせてもらった。 ■鴨居玲「道化師」パステル 1984年作 ■鴨居玲「酔って候」油彩 19…
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天才絵師「若冲と蕪村」光琳没後生誕300年

絵画の天才とはなんでも描ける人たちだということをあらためて知らされる展覧会である。「若冲と蕪村」がサントリー美術館で2015年3月18日から5月10日まで開催されている。 http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_2/index.html ■若冲「雪中雄鶏図」114.2×61.9 …
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宮芳平「無心に清浄なる花を咲かせた画家」

2014年12月21日アンコール放映の日曜美術館「花のように描き続ける~画家・宮芳平~」ではじめて宮芳平(みや よしへい1893-1971)のことを詳しく知った。 生誕120年で美術館展示も行われたようだが私は見ていない。実物にはかなわないが、TVがデジタル化されたことにより詳細かつ美しい画面から作品の魅力が十分伝わってくる。日曜…
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富岡鉄斎「没後90年」(出光美術館)自在の画境

「万巻の書を読み、万里の路を行く」は文人たちの生き様をあらわした言葉である。「最後の文人画家」と謳われた富岡鉄斎(1836~1924)は、幕末、明治、大正にかけてそうした生き方を示した稀代の画家である。 「文人」とはもともと中国の士大夫を意味し、文人画は、儒教を学問として修めた人たちが、自らの人格を高めるために「余技」とし…
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「金興洙・平山郁夫二人展回想」KIM SOU訃報

2014年6月9日午前3時、韓国画壇の巨星金興洙(キム・フンス)が世を去った。画名はKIM SOU(キムスー)。享年96歳の大往生である。芸術院美術分科の最高齢ながら、芸術院の集会には車いすを押してもらい必ず出席していたと聞く。 2001年にソウル、2002年には東京で平山郁夫との二人展を開催し日本との交流も深い。 二人展の…
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岡野岬石「酒徳と絵徳」絵が人を選ぶ

画家岡野岬石のフェイスブックにご自身に宛てられた手紙(メール)の内容が載っていた。「うまいお酒に出会うのは運がある人で、そういう人を酒徳のある人と呼んでいる」といったことが書かれている。 岡野フェイスブック記事 手紙自体は、岡野岬石から旨い日本酒を教えてもらったお礼のようなもので「絵も酒も作り手の気合がこもったものに…
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竹内栖鳳展「近代日本画の巨人」(栖鳳と大観)

竹内栖鳳(たけうち・せいほう 1864~1942)は近代日本画壇に燦然と輝く巨星である。花鳥、風景、動物、人物等々、それらを描きだすあらゆる技に通じている。 ■竹内栖鳳「班猫(はんびょう)」1924年 重要文化財(9月24日から展示) ●京都画壇 「東の大観、西の栖鳳」と称されるほどの実力者。東は関東、その中心は言…
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葉山有樹展「陶磁物語り」祈りのかたち

仕事で地方都市を訪ねたとき、親しい友人にすすめられ、地元のデパートの催事場で開催されていた葉山有樹展「陶磁物語り」を見る機会を得た。 葉山有樹公式ホームページ⇒http://www.yukihayama.jp/index.html ■万花彩壺 葉山有樹(陶芸家・著述家 1961年生まれ)。彼の陶芸作品を見るのは初め…
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プライスコレクション「絵画も生きている」若冲・江戸絵画

NHK新日曜美術館「東北に届け 生命の美 ~アメリカ人コレクター 復興への願い~」で江戸絵画の蒐集で有名なジョー・プライス氏のコレクションとご本人夫妻が紹介されました。偉大なコレクターに共通する蒐集姿勢と絵画の本質が語られていました。 ハーブ&ドロシー 3.11の震災の状況をプライス氏が見られて、「自分にも何か出来ないか」「被災…
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山種美術館「生誕100年高山辰雄・奥田元宋―文展から日展へ―」

日本画のコレクションで有名な山種美術館で1月27日まで開催されている生誕100年高山辰雄・奥田元宋―文展から日展へ―を見てきました。 先回のブログ記事、高山辰雄「いのちに触れた筆」画家の箴言(7)の内容に基づいて実物を確認したいという思いがありました。 ●高山辰雄 高山辰雄のモノクロームで描かれた日本画の「聖家族」シリーズ…
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高山辰雄「いのちに触れた筆」画家の箴言名言(7)

「単細胞にも心がある」 高山辰雄 日本画の画家、高山辰雄(たかやまたつお/1912年~2007年)は5年ほど前に95歳で亡くなりましたが、昨年12月20日から今年2月3日まで故郷の大分(市美術館と県立芸術会館)で生誕100年の記念展が行われています。 2013年1月20日放映のNHK新日曜美術館「いのちに触れた筆 日本画家・…
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岡野岬石・韓国アートフェアーART ASIA2012出品

2012年12月12日より韓国ソウルのCOEX国際貿易センターでアートフェアーART ASIAがはじまり、そこに岡野岬石の作品が出品されています。     ■ART ASIA展示会場風景 このアートフェアーは今回が第一回目で、運営委員の一人である美術評論家の申恒燮(シン・ハンソプ)が、岡野岬石と旧知の仲ということもあ…
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絵画の価値(6)精神性その3・磯部晶子「本性に語りかける花の絵」

 油彩画の女流人気作家・磯部晶子のアトリエは「花」で埋め尽くされている。そんな彼女の「花」の絵を買い求めた人の中には不思議な出来事を体験する人がいる。 ●ある母親の告白 広島で開催したアートセミナーでのこと。そこに参加したある婦人が磯部晶子の花の絵を買ったときのことを次のように話してくれた。 「当時、小学校1年生の…
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岡野岬石 新印象主義 Neo-impressionism 「世界それ自体が美しい」

本名・岡野浩二。67歳。東京藝術大学在学中に学内の最高賞である「安宅賞」を受賞し、天才の名を欲しいままにした。 藝大卒業後すぐに人気作家として活躍。その後リアリズムを基本にした超現実的な風景画からキュビズムの実験、さらにマティスへの傾倒といった画風の変遷を辿る。そして60歳代半ばにしてかつての印象派同様戸外にイーゼルを立て、写…
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古谷蒼韻展

日本橋高島屋8階ホールで古谷蒼韻展(書)を見ました。私には気韻を感じることはできませんでした。 上手さや字の美しさは素直に感じます。しかしエネルギーがありません。 米寿記念とのこと。日本を代表する書道家のお1人だと思いますが・・・。 黄庭堅「草書諸上座帖巻」/北京故宮博物院200選(3) 李重煕「気韻生動と五方色」 …
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「吉備大臣入唐絵巻」ボストン美術館・日本美術の至宝

奇想天外痛快歴史絵巻。現代のマンガやアニメーションの源流と言っても過言ではありません。とっても面白い「吉備大臣入唐絵巻(きびだいじんにっとうえまき)」は平安時代12世紀後半に描かれました。 東京国立博物館で2012年3月20日から6月10日まで開催されている特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」で実物を見ました。 ボストン…
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画家とコレクター「平野遼」

平野遼という画家の個展を初めて見たのは1990年ころだったろうか。画家の箴言(5)平野遼「本物の光」 当時、絵画の販売にたずさわってまだ駆け出しだった私が、この独特なそれとわかる画風を築き上げた芸術家にお目にかかる機会を得たのは、かつて銀座2丁目にあったセントラル美術館で行われた個展だった。 美術館といっても貸会場で、取引先…
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尾形光琳「紅白梅図屏風」-銀箔・月光・暗香

NHK日曜美術館の尾形光琳「紅白梅図屏風」の放映は実に貴重な内容でした。 この国宝作品を所蔵しているMOA美術館と東京理科大学による最近の科学的研究結果と、それに基づいて、日本画家である森山知己が再現制作した状況をつぶさに見ることができました。 紅白梅図の中央を流れる川の水流の意匠(デザイン)は琳派のロゴマークとも言ってもお…
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平野遼「本物の光」画家の箴言名言(5)

「闇を通過しない光は本物の光ではない」(平野遼) 私が初めて絵を買ったのが平野遼のデッサンでした。 画家とコレクター「平野遼」      ■平野遼デッサン水彩 鉛筆デッサンに淡い水彩を施した絵で、モチーフは母親が向こうから走ってくる子供を抱き上げようとする姿に見えます。 それは素早く一瞬をとらえたクロッキー…
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岸田劉生「切通之写生と麗子像―リアリズムにぬり込めた超現実」

大阪市立美術館で開催されている「岸田劉生展」とリンクした番組企画としてNHK日曜美術館が「天才画家・岸田劉生 二つの傑作と苦悩」と題して放映していました。 洋画家の諏訪敦が「日本の写実絵画には教科書が無い」「劉生は自分の実感に従って自分なりの写実を掴みたかったのだろう」と番組で語っていましたが、この言葉は諏訪敦が劉生と同じリアリズ…
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宗達・光琳・抱一「風神雷神図」台風直撃にワクワク

恐ろしい風にどやされて、部屋の中でブログ記事を書いています。 「空海と密教美術」以来、しばらくブログを更新しておらず、 お叱りと激励とご心配が入り混じった愛情を感じるメールに感激し、 筆を取って、いやキーボードを打っている次第です。 しかし、美術ブログに相応しく、時間をかけてアートの記事をまとめるには気力と体力に…
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NHK日曜美術館・野田弘志「存在の本質を描く」

※今回は日曜美術館の「野田弘志」を見て、私が野田弘志にささげるオマージュです。 野田弘志は、山や木や雲や空などの物質や空間、そして生きた人間や死体や死んだ魚や枯れ果てた骨までをも鉛筆や油絵の具で画布に描くことで、「存在」を浮き彫りにしていきます。 「存在」とは、その本質は「生命」であり「霊」であります。 彼の写…
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浮世絵師「歌川国芳」NHK日曜美術館

ブラボー国芳!! NHK日曜美術館で「夢の国芳ー傑作10選」の放映がありました。 国芳(1798~1861)は江戸末期に活躍した人気浮世絵師で、今年全国の美術館を巡回する没後150年 歌川国芳展に合わせた番組企画のようです。 「風景は止まっているものではない」 「風景には人知の及ばない生命力がある」 「…
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画家の箴言名言(1)―棟方志功―

このブログの一つのシリーズとして「画家の箴言名言」を掲載していきます。巨匠をはじめとする作家たちが語った言葉を紹介することで、美術鑑賞の内的視点を深める一助となれますように。第一回目は、我が故郷青森出身の世界的版画家、棟方志功です。        ※棟方志功「門世の柵」 驚いても オドロキイレナイ 喜んでも ヨロコビキレナ…
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NHK日曜美術館「中川一政」

           ※中川一政「大器晩成」 「魚の目はこわい。水の中で真剣に生きているからこわいんだ。特に鯛はこわい。」 中川一政が向田邦子と交わした言葉としてNHK日曜美術館で紹介されていました。 ところが、この魚の目はこわくない、むしろかわいく見えます。 ここに中川一政という人の人間性を感じます。 ●…
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今永清玄アートサロン

2011年3月、都内某所にて今永清玄のアートサロンが行われました。 今永清玄は、多摩美術大学を卒業後、洋画の具象作家として活躍してきました。 サロンでは、作家の生い立ちから画業に至るまで様々な内容が簡潔に語られ、その後の参加者との質疑応答により、作家が絵を描く動機を共有するよい機会を得たようです。 30代のとき…
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